2010年6月19日土曜日
[シジュウカラ・巣立ち]
天気予報は雨模様。
しかし朝のうちに雨はあがり、昼には晴れ。
どこに出かけようか考えていたら、庭のシジュウカラの巣立ちがはじまっていた。もう出かけられません。
10時前、巣箱から出たばかりのヒナを発見。
全体に黄色っぽく、まだ羽もやわらかい。
巣立ちのときにはもう親鳥と見分けがつかない、とどこかで読んだ。しかしこのシジュウカラは明らかにヒナっぽい。好奇心旺盛なのか、気がはやいのか。さっさと巣箱の外に出てきてしまった様子。
巣箱を見ると次のヒナが顔を出している。
親鳥はエサをくわえて飛びながら、外に誘っているように見える。
ヒナはためらってなんども巣箱にひっこむ。
考えてみれば、ヒナが外界に触れるのは今日がはじめて。日射しも風も揺れる葉もすべてが初体験。
巣箱に戻ったヒナは「すごいよ。とにかく広いんだ、どこまでも続いてるんだ」とか仲間に話してる、のかもしれない。……巣箱の穴を通ると、凹の空間が一気に裏返って世界全体へ展開していく。
ヒナは30分もかけて次第に身体を外に出す。
そしてある瞬間、パタパタパタとはばたいて巣立ち。
蝶々のようなヨタヨタとした飛び方で近くの枝にとまる。
しばらくするとあぶなっかしい飛び方で枝を飛び移り、遠くへ行ってしまう。財布も携帯電話もなしで堂々と。
2時間ほどで3羽の巣立ちを見届ける。
午後に戻ってみると、巣立ったヒナ鳥が2羽とまっていた。
なんども羽をブルブルっとふるわせる。あまり動かない。怖がっているようにも見える。このときの姿、とても印象深かった。
巣立ちからせいぜい3時間後。
やわらかい生命が枝にとまって世界を眺めている姿。
見ると親鳥が隣にきてエサを与えていた。
午後5時、巣箱からはまだ囀りが聞こえる。
残りのヒナの巣立ちは明日以降になりそうです。
終日、巣箱を見ていた土曜日。
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